今だけの夏みかん、いろいろ

黄色くて丸い、よく見るやつ

初夏に、東京の街(ビル街とかではなくて、人が住んでいる街)を歩いていると、ちょっとした民家の庭に、まん丸で黄色い夏みかん見ることがよくある。
こんなに毎日みかけるのだから、誰かくれたりしないかな〜と思ってたいたら、たまたま知り合いの庭に夏みかんの木があって、大量に実がなっているから、好きなだけ持っていっていいよと言われ、お言葉に甘えてたくさんもらってしまった。

どうやって使おう

私は愛媛県出身だからいっぱい柑橘を食べてきたし、東京へ引っ越した今でも、実家からいろいろな種類の柑橘が送られてくる。けれど、意外と夏みかんって食べた記憶がない。たぶん、そのまま食べても甘いように品種改良されたものを食べてばかりだからだと思う。
夏みかんはそのまま食べるとちょっと酸っぱい。もちろんその酸っぱさが爽やかで美味しいんだけど、一工夫して食べたらもっと楽しいだろうな〜と思っていろいろやってみた。

シロップづけにする

これはとっても簡単。
水に砂糖を結構たくさんいれて、煮立たせて、砂糖がとけたら火を止める。これでシロップが出来上がり。砂糖をいっぱいいれたら、保存性が高まるし、一日二日で食べてしまう量なら、甘くしすぎる必要はない。
そうやって作ったシロップに、一番外側の皮と、中の袋になっているところの皮を剥いた夏みかんを入れて、冷蔵庫で半日くらい寝かせれば、夏みかんのシロップづけができる。ヨーグルトと一緒に食べるととてもおいしい。
意外とオススメなのが、シロップの部分をそのままジュースとして飲むことだ。ただつけておくだけなんだけど、夏みかんの爽やかな香りと酸味が楽しめる、初夏にぴったりのドリンクになっていて、ゴクゴク飲んでしまう。

マーマレードにする

香りが強いので、マーマレードにしたら、美味しいに違いないと思ってやってみた。マーマレードのやり方って色々あるんだけど、作ってみて気づいたことがいろいろあるので、それも含めて紹介したい。

いるもの

①夏みかん
②砂糖(夏みかんの重さの7割くらい)
③水(適量)
④保存瓶

作り方

①まず、いちばん外側の分厚い皮を剥く。白くてふわふわしたところをちょっとスプーンとかで削ぐと舌触りがよくなるかな〜と思ってやってみたけど、しなくても平気かもしれない。 次にふわふわを削いだ外皮を、うすーく切っていく。

②切ったら、それを鍋に入れて、水から煮る。沸騰したら、お湯を捨てて、また水から煮る。苦味をとるために、これを二回繰り返す。苦味が苦手な人は三回やってもいいかもしれないけど、やりすぎると香りも飛んでしまうので注意。
③次に、房からオレンジ色の部分だけを取り出す。この時、種は捨てないで取っておく。種はお茶パックの中に入れた。種にはペクチンが含まれているので、一緒に煮ることで、ジャムを固めることができる。

(今回はここが失敗したところなのだけど、房から取り出したり、種をべつにとっておくのはめんどくさい。房の部分だけで、丸ごと煮てしまって、ザルで房の皮や種を取り除いて、その煮汁を、一番外側の皮と砂糖と合わせて、煮る方法の方が、楽でペクチンも抽出しやすかったはず。)
④苦味をとりのぞいた外側の皮と、中身の部分(もしくは煮汁)を鍋に入れて、そこに砂糖を半量いれ、一時間くらいなじませる。
⑤なじませたら、残りの砂糖を入れて、火にかける。皮が透明になって、良い固さになったら火を止めて、煮沸した瓶に入れる。

ウィークエンドシトロンだよって言い張る

ウィークエンドシトロンという名前のお菓子がある。
フランスのレモンケーキで、名前の由来が、週末を一緒に過ごす大切な人と食べるお菓子、とかいうたいそうなお菓子なんだけど、夏みかんでできるんじゃないかと思ってやってみた。

いるもの

焼くまでに使う
○夏みかん果汁(大さじ1)
○バター(110g)
○砂糖(90グラム)
○薄力粉(105g)
○アーモンドプードル(20g)
○たまご(2個)

焼いた後に使う
○夏みかん果汁(大さじ4)
○砂糖(大さじ2)
○粉砂糖(50g)

作り方

①常温に戻したバターをボールに入れて、泡立て器でふんわりするまで混ぜる。

②①に砂糖を加えてさらに混ぜる。溶いた卵を少しづつ加えながらさらに混ぜる。
③②に、あらかじめふるっておいた小麦粉とアーモンドプードルを加えて、粉っぽさがなくなるまできちんと混ぜる。
④オーブンを180度に予熱しておく。
⑤パウンド型に③を流し込み、オーブンで35分ほど焼く。(オーブンによって加減してください)
15分くらいたったら一度取り出して、ナイフでまっすぐに切れ目を入れると、焼きあがった時に、切れ目をいれたところがぱかっと開いていい感じ。
⑥焼いている間に、片付けをして、夏みかんと砂糖で濃いめのシロップを作っておく。(砂糖が溶けたらすぐ火を止める。あまり加熱しすぎると香りが飛んでしまうので)
⑦焼きあがったら、型から外して、熱いうちに⑥で作ったシロップを塗りたくる。
⑧冷めたら、粉砂糖に分量外の夏みかん果汁を加えて、適度な柔らかさにしたものを表面に塗る。

夏みかん果汁を焼く前の生地にいっぱい入れるよりかは、後からシロップを塗る方がしっとりするし、香りも楽しめる気がする。
美味しいケーキは一人で食べても、誰かと食べてもおいしい。余ったら冷凍もできるので安心。

夏の気配

夏みかんは晩秋には黄色く色づくけれど、その時点では酸っぱくて食べられない。初夏までまってようやく食べられるようになるから、夏みかんというそうだ。
意外とどこにでもなっているから、あんまり話したことのないご近所さんでも、欲しいな〜って言ってみたらもらえるかも!
夏の端っこを捕まえてみよう!

渋いギャル twitter:@iroha1221