ギターと歌のはなし

生活を楽しくするための音楽

一人で家にこもって作業をしていたりすると、何でも良いから声を出したい!という気持ちになることがある。
かといって独り言をぶつぶつ空中に向かって発してもあまり楽しくないので、そういうときには歌をうたうことにしている。

自分の家には小さなギターがある。普通のサイズの半分にも満たないぐらい小さな、ウクレレみたいなギターだ。(ウクレレみたいなギターなので、ギタレレという名前で売っている)
作業で煮詰まったときとか、ちょっと気分が落ち込んだときとか、雨で外に出れない日とか、ちょっとした息抜きにこの小さなギターを小脇にかかえて、ポロポロと爪弾きながら小さな音量で歌をうたうのがちょっとした習慣みたいになっている。
自分は決して歌が上手なわけではないけど、自分が歌っていて楽しければ、とりあえずはそれで十分だ。好きな曲を演奏するのも、デタラメに演奏するのも良い。

ギターと声だけあれば十分

生活の中に楽器があるのは、とても良いことだなと思う。
楽器といってもいろいろあって、例えばバンドをやっている人にとっては、大きな音が出るドラムとか、エレキギターとか、そういうものがその人の生活の中にあるのかもしれない。

でもそれをゼロから生活に取り入れるのは結構難しい。
大きい音が出ると近隣への迷惑を考えなければならないし、ケーブルとかアンプとか、色んな機材が必要になる。
そういうのもきっと楽しいだろうけど、アコースティックギターなら、それ一つと自分の声だけで大体の音楽が成立する。コード(和音)をジャーンと鳴らして、メロディーに沿って声を出せば、それはもう立派な音楽だ。

小さいから良い

ギタレレはとても小さいので、そのおかげでいつでもどこでも、とてもお手軽に音を鳴らすことができる。

日本の賃貸住宅は、大体の場合で楽器を持ち込むこと自体が禁止されている。
それは、大きな音が近隣の迷惑になったり、トラブルが起きたりするのを未然に防ぎたいという、大家さんや管理会社の要望によるところが大きいと思う。
しかしながら、壁が厚めのマンションとか、一戸建てとか、迷惑がかからなそうな物件では「楽器相談可」となっていることがあって、大家さんと相談の上で家の中で楽器を使うことが許されていたりする。

ギタレレぐらい小さければ、弱めに弾いたときの音量は、大きめの音量でテレビを見ているのとあまり変わらない。
低音もあまり出ないし、近隣にズンズン振動が伝わるようなこともあまりない。
「楽器相談可」の物件であれば、よほどのことがない限り許可は下りるだろうし、そうじゃない物件でも交渉してみる価値はあるかもしれない。
もしかしたら、ギタレレに限ってはいいよ、みたいなことになるかもしれない。

家がダメなら外でやろう

音がいくら小さいと言っても、やはり決まりは決まりだ。
どうしてもダメとなったら、家の中で弾くのは諦めるしかない。
でも、それでギターを弾くことを諦めのは早すぎる。
誰にも迷惑のかからない屋外でなら、思い切り音を出すことだってできる。
天気のいい日に小さいギター1本だけ持って外に出て歌をうたうのはとても気持ちが良い。
食べ物を持っていって、ピクニックと一緒にやるのも良さそうだ。

公園には、その公園ごとのルールがある。近くに住宅のある公園などでは、広く見えても楽器の練習行為自体が禁止されていたりする。
でも、楽器の練習が禁止されていない広い公園に行けば、のびのびと音を出すことができる。
公園のルールは、わかりやすく看板に書いていない場合もあるので、管理者に問い合わせてみるのが確実だろう。

場所ごとにルールがある公園よりもおすすめしたいのが、広い河川敷だ。
公園ほど場所ごとに細かいルールが決まっているわけではなく、楽器の練習が禁止されているのもあまり見たことがない。
広い河川敷のなかのあまり人のいないところ探せば、誰の迷惑になることもなく楽器を演奏することができる。
もちろん住宅が近くにある場所もあるので、自分にぴったりな場所を見つられたらそれが最高だ。

小さいギターからはじめよう

小さいギターは、ギターに触れたことのない人がギターをはじめるのにもちょうど良いと思う。
ネック(左手で弦を抑える所)が握りやすい上に、弦の張りの強さも普通のギターと比べて弱いので、手が大きくない人や握力の弱い人でもコードを押さえやすい。
ギターと適当な教本を買ってきて、弦の張り方、チューニングの仕方、弦の押さえ方など基本的な前提を把握したら、あとはコードの押さえ方をいくつか覚えて押さえられるようになれば、それだけで弾き語りをすることができる。
左手でコードを押さえて、右手で弦を弾いて、メロディーに沿って声を出す。
これを曲の構成に沿ってスムーズに続けることができれば、まずは1曲弾き語りができるようになる。
1曲できたら、同じぐらいの難易度の曲なら大体何だって弾けるようになる。

歌詞もコードも覚えなくていい

1曲通して弾き語りをするためには、コード進行と歌詞を把握しておく必要がある。
でも、最初から最後までそれを覚えるのは結構大変だ。
自分で楽しむだけなら、コード譜(曲のコード進行と歌詞だけの楽譜)やTAB譜(弦の押さえ方を示した楽譜)を見ながらでも良い。
色んな楽曲のコード譜を載せているサイトがあって、有名な曲なら大体載っているので、ここでコードと歌詞を調べれば、大体の曲はその場ですぐに演奏することができるようになる。
自分はたいてい、スマートフォンやPCでコード譜を表示させて、それを見ながら弾いている。複雑な曲じゃなければ、機械いらずのカラオケみたいに楽しむことだってできる。

U-フレット(コードの名前と押さえ方の図が一緒に出てくるので、初心者にも使いやすい)
ChordWiki
楽器.me

ギタレレをレギュラー・チューニングで(ちょっと専門的な話)

実はこのギタレレ、普通のギターより音階が5つ高い状態でチューニングされている。
ネックが短いので、弦の張りを保つためにそうなっているのだと思う。
その状態でも、つまりは普通のギターの5フレットにカポタスト(弦をまとめて押さえて調を変えるための器具)がついているのと同じことなので、コード譜のサイトで5カポ(-5)の状態のコード譜を見ればそのまま弾くことができる。
ただ、たまにそれだとどうしても弾きづらい曲があるので、自分は無理やりレギュラー・チューニングができるようにしてみている。
どうやるかというと、張る弦を1つずつずらして、例えば6弦用の弦を5弦に、5弦用の弦を4弦にといった具合に、ひとつ太いサイズの弦を張っていく。6弦より太い弦はないので、6弦だけなるべくゲージの太いものをバラで1本多く買って、6弦の位置に張る。
この状態で無理やりレギュラー・チューニングにすると、通常よりもやや弦の張りは弱くなるものの、そのまま弾くことができるようになる。
もちろん通常の弦の張り方をしたほうがいい音が出るし、音の狂いも少ないのだけど、自分の生活の中で楽しむだけのためなら多少のことは許容の範囲内だ。

この辺は弦の種類によっても違ってくるし、もしかするともっといいやり方があるかもしれない。
詳しくは、「ギタレレ レギュラー・チューニング」とかで検索すると情報が出てくると思う。

聴くだけじゃない楽しみ方

好きな音楽や楽曲は、聴くのもいいけど、自分で演奏してみるのも楽しい。
コード譜を調べながら弾いていると、ここの歌詞こうなってたんだ、とか、この部分はこんなふうに唄うと楽しいとか、元のテンポよりゆっくり演奏してみるとこうなるんだ、みたいな発見がたくさんある。
ギターと声だけでいろいろな音楽を演奏できるようになると、それだけで音楽の楽しみ方の幅も広くなる。

ちょっと気持ちが塞いだとき、作業に煮詰まったとき、息抜きしようかな〜というとき、「ちょっと音楽を聞こうかな」の先に、「ちょっとギターを弾こうかな/歌をうたおうかな」という選択肢が加わる。
それだけで、生活がちょっと楽しくなるように思う。

この記事を書いた人

野口

冷凍都市のピクニックピーポー

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